Open Innovation 5章・6章補足 IBM, Intelの研究所

5章、6章の補足として、IBM, Intelの研究所の活動に関する情報を提供します。

IBM Research

IBMの研究所は、 IBM Research という組織名になっています。 Xeroxのように独立の会社にしてしまったのかと思ったのですが、 WEBで検索した限りは"IBMがR&Dを独立させた"という記事はなかったので、 IBM本体の一部のままではないかと思います。 ただ、例えば、WWW 2004のオーガナイザの欄には、 IBM(本体)とIBM Researchとが併記されていたりするので、独立性の高い運営をしているように見えます。

IBM Researchのサイト からも、 IBMの顧客密着型の研究活動わかります。特に Working with customers というページにまとめられています。 そのページには、”平均的には、IBMの研究者は25%の時間を顧客と費やす。8年前には3-4%にすぎなかった"と記されています。 本に紹介されていたFOAKプログラムに加え、 On-Demand Innovation Service (ODIS) というスキームで顧客に対するS/E活動をIBM Global Servicesのコンサルタントと共同で行っているようです。

また、Working with universitiesというページでは、 大学と協調活動が紹介されています。共同研究、大学の研究者をIBM研究所に滞在させる、IBM研究者を大学に滞在させる、などのスキーム があるようですが、この辺のスキーム自体は今や一般的ではないかと思います。 成果を得るためにこれらのスキームに基づく協調活動をどうマネージしていくかというスキーム運用上の工夫が重要なのですが、 特に参考になる情報は見つかりませんでした。

また、IBM Industry Solution Lab という研究所を運営して、 シーズ技術から業界ソリューションを組み上げてための他企業との協調活動を推進しているようです。 詳細はわかりませんが、Intel Architecture Labに相当する部隊なのかもしれません。

Intel R&D

Intel R&Dのページはこちらです。

Intel Research Network of Laboratories として、 大学などに設置しているIntel研究グループを紹介しています。いわゆるLabレットというやつのようです。 また、 The Open and Collaborative Research Model には、 として、他機関との協調活動におけるIntelのR&Dマネジメント方針を説明しています。 例えば、下記のような記述があり、資金援助などの見返りとしてIP(特許など)の占有を求めない方針を宣言しています。

--- 上記のページからの引用 ---
Under the open and collaborative research model, Intel's university labs operate on the principles of collaboration and non-exclusive IP rights. Intel owns and funds the labs, but much of the research is published and widely shared. Patents may be issued but are expected to be rare, since the model emphasizes collaboration, not competition.
"Under the Intel model, campus researchers never face an IP roadblock," says Hellerstein. "They're unencumbered, so they wander down to the lab from the campus, and they bring their ideas to us. The fact that Intel doesn't put up any roadblocks makes it very easy to collaborate with the lab."
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まとめ 

日本の大学も産学連携に向けた体制を整えつつありますので、 今後は国内でもIntelやIBMの活動をうまく真似た企業研究が増えていくだろうと思います。