2007年09月05日
米国におけるソフトウエア特許問題の改善動向
アメリカでは特許審査の基準が甘いために、新規性の乏しい特許が多数成立して、イノベーションの妨げとなっています。 そこで・・・
Communications of the ACM 2007年2月号によると、法解釈などの裁判所の裁定で可能な範囲でこの問題を改善しようという動きがあるそうです。 背景として、特許法そのものを修正することは医薬業界の抵抗により無理そうという事情があるとのこと。
第一の改善は、裁判所の判断によっては、「裁判所は必ずしも特許抵触者に業務停止を命じなくても良い」という法解釈を認めることだそうです。 以下が記事の文ですが、この解釈は斬新な気がしますね。 特許で発明者が守られるとは限らないと言っているような
The patent lay says that courts "may" enjoin patent infringement, not that they must always do so.
第二の改善は、ある発明が既知の概念の組み合わせで成り立っているときの審査基準についてです。 従来では、当該発明が既知の概念から容易に類推可能であることを明確に示す証拠がない限り特許が成立してしまっていました。 この基準を見直して、より多くのケースで容易に類推可能と判断することになるようです。
もともと、日本の特許審査では、「容易に類推可能」がよく拒絶理由になるので、第二の改善はあまり影響がないような気もしています。
投稿者 motlab : 22:44 | コメント (0) | トラックバック (0)
2005年05月22日
オンデマンドはTVの理想形態か? TVを見る vs 冬ソナを見る
ET研究会に行ってきました。 亀山先生にサーバ型TV配信の技術動向について語っていただきました。 亀山先生の話で特に面白かったのは、「TVを見る」という表現の話。
「TVを見る」という表現があるけど、これはよく考えると変かもしれない。 見てるのはTVでなくTV番組なのだから。
On-Demand配信(コンテンツ主体)とTVとのギャップを示す話として面白いと思いました。 僕も昔はVideo-On-Demandの開発をやっていたことがあり、この種の話でいろいろ思うことがあります。 ユーザはTV放送を見ているのだろうか、TV番組(コンテンツ)を見ているのだろうか、ということです。
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2005年03月11日
破壊的そうなものほど破壊的でない??
Webビジネスコンサルタントのネタ帳の買う人は買うし買わない人は買わないただそれだけの事実に行き着くまでの遠回りに共感。
投稿者 motlab : 01:55
2005年03月06日
アルコールによって進化するID認証技術
NY Times 3月6日付けの記事: In the ID Wars, the Fakes Gain
PCプリンターなどによって簡単に偽運転免許証が作れるようになり、確認義務を課されているバーと青春を楽しみたい未成年学生との間でいたちごっこの技術合戦をしている、という記事。
単なるくだらない問題でなく、社会全体の安全の崩壊を示唆している。
投稿者 motlab : 18:29
2004年12月31日
WMPアンバンドル問題 --ドミナントな技術仕様とドミナントな製品--
欧州裁判所の裁定を受け、Microsoftは"Windows XP Reduced Media Edition"を同価格で販売するという。 なんとも皮肉たっぷりなエディション名ですね。 ドミナントな技術仕様の確立とドミナントな製品の抑制という二つの課題のバランスについて考えさせられました。
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投稿者 motlab : 11:26 | トラックバック (0)
2004年11月04日
ストロング個人認証に関する米国の動き
11月2日付けのCOMPUTERWORLDの記事 Strong authentication a hard sell for banks をチェック。
急増しているフィッシング詐欺の対策として、USBトークンとPKIを用いたオンライン認証を導入することについて、Bancorp(米国で8番目に大きい銀行)がVeriSignと合意したらしいです。
投稿者 motlab : 23:59 | トラックバック (0)
2004年10月18日
人体埋め込みRFIDタグについて
[1] washingtonpost.com 2004.10.14 Implantable Medical ID Approved By FDA
[2] NT Times 2004.10.14 Identity Badge Worn Under Skin Approved for Use in Health Care
Applied Digital Solutionsという会社がVeriChipという人体埋め込みRFIDタグ(implantable RFID tag)を開発したとのこと。 記事を読むうちに、「この技術を開発したイノベータ達は結構やばいところまで狙っているんだなぁ」と思いました。
投稿者 motlab : 23:52 | トラックバック (3)
2004年09月27日
Stamps.comに見るイノベータの悩み
Stamps.comというサイトのPhotoStampsという試行サービスをご存知でしょうか? ユーザが好きな写真をアップロードしながら自分のオリジナル切手を注文できるサービスです。この試行サービスが直面している問題がインターネットの新サービス検討における典型的課題なので紹介します。
投稿者 motlab : 23:26 | トラックバック (0)
2004年09月01日
RFID利用に対する法規制の動き
8月30日付けのNEW CNETの記事 Don't regulate RFID - yet で米国におけるRFID利用に関する法規制の動きが話題になっています。
投稿者 motlab : 23:42 | トラックバック (0)
2004年07月18日
HDD TVレコーダのEPG機能について
最近、HDD TVレコーダを買ったんです。 HDD TVレコーダのEPGについて、 「うーん、いまだにこんなしくみなの・・・」と残念に思うことがありました。
投稿者 motlab : 17:41 | トラックバック (0)
RFIDのトレーサビリティがもたらす減税効果
MIT Technology Review に Tag—You’re It というタイトルのRFIDに関する記事がありました。ポイントを紹介します。
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投稿者 motlab : 17:04 | トラックバック (0)
2004年04月04日
Open Innovation 読書中
Henry William Chesbrough 著の Open Innovaton を読書中。 一章では、XeroxのPARC研究所で多くのSpin-Offが発生した現象を分析し、XeroxがPARCの研究に冷たかったわけではなく、未知の市場に対するイノベーションプロセスが大企業の中央研究所には存在しなかったことを理由として指摘している。
R&Dマネージメントが悪いとか表面的に問題を片付けるのでなく、現象を原理的に分析している点は良いと思う。 2章以降も読み続ける価値があると判断。 いずれは、MOT学習室でもレビューする予定。
価値ある研究成果を企業内で腐らせずにSpin-Offを奨励した点に着目すると、Xeroxのマネージメントチームはむしろ賞賛されるべきだと思う。
投稿者 motlab : 22:51
2004年03月28日
ビデオレンタルのイノベーション Netflixのビジネス
HBS Working Knowledgeに Netflix Script Spells Disruption という米国におけるレンタルビデオにおけるイノベーションの紹介記事があった。 まずは登場した3社を紹介する:
Blockbuster : ビデオカセットという既存技術にもとづくレンタルビデオの会社
Netflix : イノベータ
1999年に創立され、DVDの郵送コストの安さを利用して郵送ベースのレンタルビジネスを展開している会社
From the company's inception, CEO Reed Hastings and his management team sought to ensure that they understood which services their customers wanted. Netflix quickly realized that though customers had to wait for days to receive their DVDs, they preferred the slower pace over the hassle of choosing, renting, and returning videos from conventional retailers. Thus was born Netflix's innovative subscription service, which allowed customers to keep videos for as long as they wished.
と記事にあるように、早く返さなきゃ”と急がずにビデオを借りれるように、 レンタル期限の概念を撤廃 して、従来のレンタルビデオとは違うサービスを提供している。 ビデオの保管場所をセンター集中すること,DVDをメディアとすることにより、在庫に余裕ができ、レンタル期限撤廃ができるようになるのだろう。 また、センタ集中することにより、Amazonと既存書店との違いのように、セレクションに差がでてくる。 ロジスティクスを集中することにより既存の店舗ビジネスとの差異化をはかる、というのはネットビジネスの常套手段だと思うのだが、有効期限の撤廃を打ち出すなどよく顧客の心をつかんでいると思った。
そして、コスト構造を考えても、地域毎に店舗を持っているBlockbusterにとっては、Netflixのビジネスモデルはまさに破壊的となる。 Netflixは同時にネット配信(つまりVoD)型のレンタルビデオも先んじてやっているとのこと。 クリステンセン先生が、イノベーションが持続的か破壊的かは会社によって異なる、と強調しているように、 NetflixにとってはVoDは持続的イノベーション なのである。
Walmart:
物流のジャイアントのWalmartだが、Netflixと同様のビジネスを展開し始めたとこのこと。
多くのアナリスト達はビデオレンタルはいずれネット配信に移行すると予想している。ただ、現時点では品質が低くなってしまう。 Netflixは早めにこの分野に進出し、ノウハウを蓄えようとしている。
以上が記事の概要だが、確かにネットでゆっくりセレクトできるという特徴があるのであれば、日本でもレンタルビデオにイノベーションが起こる可能性は十分あると思った。 NetflixのようにDVDで郵送でもよいのではないだろうか? あと、Blockbusterのような店舗型のレンタル店としては、高速DVDライターでその場でDVDを焼いて貸し出してあげる、といったような打ち手は考えられないだろうか? 著作権の問題はありますね。
2004年02月03日
マクドナルドのイヤータグ
先日、子供とマクドナルドに行った時に、マクドナルドのイヤータグの話を読んだ。農場の牛の耳にIDタグをつけて各牛のデータ(健康状態など)を記録し、生産から消費までの品質管理をできるようにしているそうだ。 これはこれで良いこととして、最近の個体IDブームのことが頭に浮かんだ。 この間も麻生大臣が無線タグがついた大根を紹介していたなぁ・・・
無線タグを使うことで、食の流通に関する消費者の不安は本当に払拭されるのだろうか? 生産業者や流通業者が偽装したり、誤解を招きやすい言葉を多用する問題はもともと技術とは無関係ではないのか・・・ 本来、社会や組織の構造的問題によって発生している問題を新技術の到来で解決できるかのような幻想を抱いてしまう。 テクノロジハイプにおいてよく起こる現象である。 無線タグへの期待にはまだこのようなハイプが残存している気がする。
荷物管理のようにもともと個体IDが管理されていた分野への適用は妥当に思えるのだが、もともと個体IDによる管理がされていなかった分野は要注意だ。
しかし、クリステンセンのセオリーに沿えば、個体IDによる管理が今までされていなかった分野(non-consumption) こそイノベーションの初期ターゲットということになる。 問題は ニーズ・効果はあったけど実施されていなかったのか、 それとも ニーズ・効果がないから実施されていなかったのかだ。 前者ならチャンス、後者ならハイプだ。 その差は微妙で、時間をかけてもはっきりしない場合もある。 また、ニーズ・効果が発生するか否かはビジネスモデルの工夫次第だろう。 仮説の検証を繰り返しながら、ニーズ・効果が発生するビジネスモデルを模索していく。 これこそが"Discovery-based Planning"のあり方ではないかと思う。
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2004年02月01日
グーグル vs マイクロソフト
2月1日のNY Times.com Technology欄に、グーグル vs マイクロソフトを中心とした検索ビジネス戦争が報じられていた。記事は、だいたい以下のような3部構成になっていた:
1. ダボス会議でビルゲイツとグーグル幹部が火花を散らしたことをワイドショー的に紹介
2. ネットスケープ vs マイクロソフトなどシリコンバレーの急成長企業とマイクロソフトとの戦いの歴史を振り返りグーグルも第2のネットスケープになってしまうのか、を分析
3. ヤフーも含めて、グーグル vs ヤフー vs マイクロソフト、という三つ巴になって検索ビジネス戦争が熱くなっていることを紹介
最初のビジネスに成功したベンチャーが成長を継続するためには”成長のマネージメント”が非常に重要となるが、グーグルは今、まさにその課題に直面しているという様子だった。
特に、予定されているIPOによって創業時代からの社員たちと成功後に加わった人たちの間で乖離が発生するのでは、なんていう懸念まで指摘されていた。
また、(シリコンバレー + オープンソース陣営) vs マイクロソフト、という構図ができあがっているらしい。そういえば、ヤフーの研究所のテーマには、検索システムのためのオープンソース開発、なんていうのもある。この記事を読んで納得した。
マイクロソフトとしては、自前のWindowsやMS Officeに検索呼び出し機能を埋め込むことで対抗するのだろうか。
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2004年01月28日
クリステンセンとNHK
ふと頭に浮かんだのだが、クリステンセン先生にNHKのプロジェクト Xを見せたら、どんな反応をするだろうか? こんなイノベーションの”ケース”が人気番組になるなんて! と驚いてくれるだろうか? TVかなんかで企画してくれないかな。 そのときは、デジカメ、自動食洗機、AIBOあたりを見せたい。
こういうのって、探偵ナイトスクープか、さんまのあなたの夢かなえます、あたりのネタになるかな・・・
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