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2005年12月04日

LLPについて、参考本など

株式会社でない事業体としてLLC/LLPというのが制度化されたのですが、8月ごろから興味を持っていろいろ調べてきました。

初耳の方は、下記URLをご覧下さい。
経済産業省, 有限責任事業組合(LLP)制度の創設について

背景として、ITの世界が典型なのですが、お金の大小よりも知識、知恵の優劣がビジネスの成否に影響する度合いが強くなってきた、といトレンドがあります。 このため、出資金の比率で利益を配分する株式会社制度に限界が生じてきたというわけです。 これを解決するために、出資金の比率に依存せずに利益配分を決められるようにする制度がLLP/LLCです。 組合として事業体を作るのがLLP、法人(会社)として事業体を作るのがLLCです。

LLC/LLP制度が誕生した本質的な理由は上記の通りなのですが、僕は別の理由でLLPに注目しています。 複数の企業が共同で未開拓市場において企業する形態としてLLPが有効かも??、と着目しているのです。 特に、組合なので、損益計算時に、新組織の損益を各親会社に連結できるというメリットがあります。 黎明期において起業する場合のキャピタルコストが安くなるというわけです。

ただ、本当に有効かな?と思う点もあります。 大企業のベンチャーが失敗する理由の一つとして、「親企業への依存意識が捨てきれず、ベンチャーに必要なモチベーションが喚起できない」という問題があります。 LLPの形態では、むしろこの問題が強まってしまう恐れがあります。 

そう考えると、あくまでもスピンオフさせるまでのインキュベーションフェーズにおける組織形態としてLLP、という発想になるのですが、こういう中間解の存在がかえってスピンオフを遅らせてしまうのでは、という懸念を抱いてしまうのです。

以上が僕のLLPに対する思いなのですが、LLPの会計のしくみなどについて参考になる本を紹介します。

[1] 川田 剛・山田&パートナーズ、日本版LLPのすべて
企業がLLPのメンバーとなる場合について、各種の収入、支出の具体的処理はどうなるのか、が詳しく書かれています。 一冊だけ買うなら、この本を薦めます。

[2] 江戸川 泰路、日本版LLP(有限責任事業組合)のつくり方・運営のしかた
企業がLLPのメンバーとなる場合について、企業の従業員の労務処理などが書かれていて、参考になりました。


投稿者 motlab : 2005年12月04日 22:51