« 欧州のマイクロソフト判決の影響 | メイン | Open Innovation 読書中 »

2004年04月04日

5章 考察&最新トピック

マイクロソフトとシスコの最近の状況です。

マイクロソフト 

OSだけでなくアプリケーションも自社の事業スコープにしているので、常に独禁法違反の疑義をもたれているのは周知のとおりです。 最近の報道では、EUでマイクロソフトに強い制裁が課せられそうで、 これによって次期OSのLonghornの開発方針も変わる可能性がでてきた、とのことです。

マイクロソフトの独禁法にも関連すると思うのですが、ダイヤモンドハーバードビジネス 2004年2月号にコトラー先生著のシェアマネージメントに関する論文が掲載されています。 あまりシェアを大きくしすぎると逆風が強くなるので、ちょうどよい大きさに保つことが必要、ということです。 しかしながら ITの分野では、ネットワーク効果によるポジティブフィードバックが発生し、 加速的にシェアが拡大したり、減少したりするので、シェアの制御が難しいですよね。 この辺りがマイクロソフトの悩みの種で、現実解としてマイクロソフトは、 独占的1位を狙うのか、共存的1位を狙うのかをプロダクト毎に判断しているのではないかと思います。 ブラウザは OS市場へ侵入するトロイの木馬 とみなしたので、ブラウザについては独占的1位を狙うと判断したのでしょう。 一方で、オフィスなどの商品については共存的1位を目指しているように思えます。 この辺はPlatform LeadershipのフレームワークではLever 3に整理される話ですね。

シスコ 

ここ数年のルータ市場では、商社的にプロダクトラインナップを揃えながらビジネスを展開するシスコに対して、 キャリア向けのハイエンドルータにフォーカスを絞ったジュニパーがどこまでシェアを奪えるかが話題だったようです。

ジュニパーはだいぶシスコのシェアを奪うことには成功したものの、 シスコのシェア 60%に対してジュニパーのシェアは未だ35%です。 一方で、ジュニパーも Netscreenなど他のベンダーを買収してプロダクトラインナップを拡大する動きを始めています。 つまり、ジュニパーがだんだんシスコ的な活動に戦略を転換してきているように思えます。 買収先企業を同化させていくシスコのマネージメント力はなかなか真似できるものではく、 ジュニパーがこの戦略転換に成功できるかを注視していきたいと思っています。

投稿者 motlab : 2004年04月04日 01:19