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2004年02月01日
8章考察: "deliberate"モードからの脱却
8章は伝統的な企業に勤めるマネージャの皆さんにぜひ読んで欲しい章です。 ただ、問題意識の高いマネージャはこの問題、現象には気付いているでしょう。 「多くのマネージャが気付いていながらなぜこの現象が継続しているのか」という問題を組織ダイナミクスの原理から分析する必要があると思います。
会社による違いがあるにせよ、新ビジネス・技術開発への投資にはなんらかのオーサライズプロセスがあると思います。
承認判断する人たちは 当該案件に関わらずその席に就いている人達 なので、投資のオーサライズを得るにはそれなりに 誰もが納得できる根拠 を用意する必要があるでしょう。
この結果、伝統的企業で計画を立案するということは"deliberate"モードにならざるおえない側面があります。 本来、時間をかけても精度があがらないような仮説にまで時間をかけて少しでも説得力をあげる努力をしてしまいます。
このあたり、ビジョン(プラン)がGIVENで賛同した人が集まって組織ができるベンチャーと、組織がGIVENでプランを作成していく伝統的企業との根本的違いがあることを認識する必要があります。
ただ、この問題は、判断結果の位置づけをはっきりさせながらオーサライズのプロセスを運用することで少しは改善できるのではないかと考えています。
- ダメな運用形態: 会議の判断は 合議 の結果であり、その失敗の責任は 全員 で負う
理由: 参加者が十分納得する必要があるので、"deliberate"になってしまう。
責任が集団に分散するので、実行のフォローが十分されにくくなる。 - 適切な運用形態: 会議では 責任者 と責任者の コミットメント(マニフェスト)を明確化する
理由: 達成度を後日はかれるようにコミットメントが明確になっているか、という点を参加者は気にすればよい。
このため、不確かな点についてまでデータを重ねて参加者を納得させる必要はないので、過分に"deliberate"になる必要はない。
この件についてはまだまだいろいろ考察があります。9章の考察でも述べたいと思います。
なお、CC先生の"deliberate strategy"を"用意周到な戦略"と表現しましたが、成功するベンチャーのビジネスプランがいい加減な即興でできている意図ではありません。 CC先生もそのような意図はないと思います。
時間をかけても検証精度があがらない仮説 に過分に時間をかけて戦略を作り、戦略実行フェーズでは 前提となっている仮説が再検証されないような戦略の運用方法を"deliberate strategy"と呼んでいるのでしょう。
誤解がない表現をするとすれば、"too deliberate strategy" (過分に用意周到な戦略)ということになるかと思います。
投稿者 motlab : 2004年02月01日 22:04
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