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2004年01月19日
5章考察:バリューチェーンダイナミクスについて
水平に分離されたバリューチェーンが再び統合へ向かうダイナミクスについて身近な例として、インターネットが思い浮かびました。
初期のインターネットはアダルト画像の流通や単純な情報公開が主なアプリケーションでしたが、近年では商取引、行政、電話といった社会インフラとして利用されようとしています。こういった状況下で、セキュリティや使い易さという点において再び "Not-good-enough" になってしまいました。 これを解決するために、バリューチェーンのセグメントをまたがった対処が必要になっています。
ところで、CC先生も後の章で言っていたと思いますが、ある観点や機能において統合よりも分離が有利になったとしても、別の観点や機能において全体最適化が必要になる、のでハイテク分野では業界が完全に分離型になることはないと思います。
展開的な例はPC業界です。設計の観点では、メモリ入出力、画像入出力、ネットワークなど、各部分にボトルネックが発生するのを回避するため、インテルが常に周辺の部品ベンダと調整を図っています。 また、生産から配達までの運用の観点では、DellのようなPCベンダがサプライチェーン全体の最適化を図っています。
つまり、水平に分離されたように見えるバリューチェーンにおいても常にリーダシップをとるプレーヤが 仮想的にバリューチェーンを統合 しています。 また、このように仮想的にバリューチェーンを統合できるプレーヤこそが成功を維持できる、のだと思います。レイヤモデル的な思考で特定の技術について自社のコアコンピタンスを高めることにばかり注力して周辺ベンダを先導する努力を怠ると、早期に自社の事業がコモディティ化してしまいます。
この辺りはCC先生も6章で論じていますが、 "Platform Leadership" (ガウアー&クスマノ著)も詳しいです。 また、2,3年前のハーバードビジネスレビューに"The Power of Virtual Integration"というタイトルで掲載されたマイケル・デル(Dell社長)へのインタビュー記事も参考になると思います。
投稿者 motlab : 2004年01月19日 21:42
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