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2004年12月31日
WMPアンバンドル問題 --ドミナントな技術仕様とドミナントな製品--
欧州裁判所の裁定を受け、Microsoftは"Windows XP Reduced Media Edition"を同価格で販売するという。 なんとも皮肉たっぷりなエディション名ですね。 ドミナントな技術仕様の確立とドミナントな製品の抑制という二つの課題のバランスについて考えさせられました。
参考記事
[1] マイクロソフト、欧州で機能限定版Windowsを発売へ - CNET Japan
[2] Analysts: Microsoft Media Player Format Too Ingrained For Rivals to Progress -eWeek
裁定措置のタイミングとして今が適切なのだろうか?
ネットコンテンツ流通市場立ち上げの観点からは今回の裁定は時期早尚な気がしています。
いろいろな技術仕様が乱立している状態では、新しい技術の市場は立ち上がってくれません。 市場が立ち上がるにはドミナントな技術仕様は必要です。 ネット音楽・映像配信の市場もいろんな技術仕様があって、さんざん変なプラグインをインストールしないと有料コンテンツがみれない時期を経ました。 マイクロソフトのイニシアチブでドミナントな技術仕様が確立し、市場が創造されるのであれば、それは業界および消費者にとっての利に供すると思います。
ドミナントな技術仕様が必要な一方で、ドミナントな製品は抑止が望ましいです。 このために、製品と技術仕様とがアンバンドルされている状態、つまり、ドミナントな技術仕様が複数の製品によって共有されている状態、を作ることが重要でしょう。
このための活動として、標準化団体やデファクトコンソーシアムによる技術仕様策定活動があります。 しかし、ネットコンテンツ流通については、MPEG,SDMI, TV Anytime Forumを始め多くの団体が試みているものの、成功していません。 "Winner Takes All"のような特性(収穫逓増の特性)を持つデジタルビジネスでは複数ベンダ共存を目指す従来の標準化活動はうまくいかないようです。
なので、ドミナントな技術仕様が複数の製品により共有されている状態を確立するには、市場創造期においてマイクロソフトのような有力ベンダにあえて独走させて技術仕様を確立した後、その技術仕様の開放義務を課す、という方法が有効な気がします。
そう考えると、今はドミナントな技術仕様の確立をドミナントな製品の抑制よりも優先すべき時期で、今回の裁定は時期早尚という気がします。
欧州の消費者はMedia Reduced Editionを選択するのか?
この裁定の結末ですが、欧州にはアンチ巨大米国企業の気風はあるものの、製品と技術仕様がアンバンドルされていない状態では、多くの消費者は実務上WMPを選択せざるおえないでしょう。 つまり、[2]でも指摘されいるとおり多くの欧州の消費者はWMPつき版を選択するような気がします。 「顧客の利便性に供している」というMicrosoftの主張を皮肉にも証明する結果になってしまうのではないでしょうか?
技術標準が開示されれば、MozillaからWMP互換のオープンソースプレーヤがでないですかね??
投稿者 motlab : 2004年12月31日 11:26
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